クラフツマン7750の開発
今年4月のバーゼルワールドにて発表したクラフツマンETA7750モデルを紹介します。
すでに何人かの方から関心があり問い合わせが入ってきています。
ご存知のようにこのモデルは先に発売したクラフツマン自動巻き2824の上位モデルで本格的なフラッグシップモデルとなります。
先の2824モデルでは発売後短期間で完売してしまいましたがさすがにこれだけのスペックになると時計に詳しいファンは見逃さないでしっかり見つけてくれるんですね。
ありがとうございます。
私自身、もうこれ以上の時計はめったに造れないだろうと思ったぐらいです。
控えめなデザインながら完成度も高く実用性の高さという点でもすばらしいと思ってます。
こういった時計は時計好きにはたまらない魅力があります。
さて前置きが長くなってしまいました。
今回開発のモデルはご存知の名機スイスETA7750を塔載する自動巻きクロノグラフです。
サイズは前回のケース外径40ミリに対し43ミリとなります。
ねじ込みリュウズで100m防水。
スペックは先の2824と同様にオールチタン(ケース、バンド、バックル)、真っ暗闇でも時間が分かるトリチウムガス管つきの時分針と文字板、そして特別な超耐磁構造と耐衝撃構造も前回と同じスペックとなっています。
今回はトリチウムガス管は文字板の12箇所すべてに採用を予定しています。(前回は文字板に8本)さらに12時位置のみオレンジもしくはイエローにして暗闇での時間を読みやすくします。
この場合12,3,6,9のアラビア数字はくトリチウムのバーとなります。
超耐磁構造は軟鉄インナーケースの入る本格レベルのもので、人間の生活で遭遇するほとんどの環境、強い磁場においてもムーブを保護してくれるレベルといっていいでしょう。
また耐衝撃構造は前回と同じ8個の樽型パッキンをクッション材としてケースインナーに内装するものでムーブの強い衝撃も守ってくれます。
トップガラスはもちろんサファイアクリスタルを採用、長く愛用していてもほとんどキズはつきません。
時計好きにとって欲しいすべての要素が入ってしまった時計といってもいいくらいかなり贅沢なスペックになっていますね。
それでもデザインは控えめでベーシックです。
能ある鷹は爪を隠すというか、本当に実力のあるやつは意外に控えめで目立たないといったところですか。
本当に時計を愛用する人にとっては長く持つことの出来る魅力ある時計ではないでしょうか。
現在ほぼ最終的なデザイン決定に差し掛かっているところですがここに掲載している写真(初めのプロタイプ)から何度も検討を重ね、変更点がでています。
やはりこれだけの機能を入れるとかなり厚みも出るので当初のものよりさらに薄くなるよう設計を何度も検討しました。
裏ブタのデザインも薄く見せる工夫をしました。
文字盤のパターンデザインも少し変更します。
今、ボタン部を丸(写真のもの)から角タイプにするか検討中です。
もちろん時計ファンにとっては角のほうが魅力あると思いますが、その分小売価格に影響してきますので買い手にとってどちらがいいのか判断に悩んでいます。
このブログを見た方で意見のある方はぜひコメントください。
これからすべてのデザインを最終決定し生産に入りますので発売は10月以降となります。
発売価格はまだ決定ではないのですが約20万円ぐらいになると思います。
それからついでにこのブログを見た方のみの情報ですが実は同時期に2824(三針タイプ)の開発も並行して進めています。
断言は出来ないのですが多分同時期に発売できるのではないかと思います。
同じケース型を使用した前回より大ぶりの三針モデルとなります。
前回のケースはもう少し大きいほうがいいという声も入っていました。
逆にケースが大きくなる分、デザイン的に間延びしないよう今ケースの微調整や文字盤デザインを詰めているところです。
こちらのほうは当然予算的には7750より安くなります。
このモデルについてご質問お問い合わせを歓迎します。
こうして欲しいというご意見ありましたら遠慮なくお寄せください。